私はわざとらしく雑誌をめくりながら、また話題を旅行に戻そうとする。
「な~おちゃん。隠し事はいっけないんだよ」
ソファの端に座っていた私にぴったりとくっついてくる先生。
私の顔を覗き込みながら、雑誌を取り上げる。
「何があったのか正直に言いなさい」
急に先生口調・・・・・・
きゃ。
こんな状況なのに、ときめいちゃうよ。
「別に・・・・・・何もないよ??」
「ふ~ん。そう。じゃあ、俺・・・・・・先にひとりで風呂入る」
え、怒ったの?先生!!
「ちょっと!!ごめん、先生!!怒ったの?」
立ち上がろうとする先生の腕を掴む。
振り向いた先生は・・・・・・
「何がごめんなんだぁ??」
ニヤリと笑う。
「どうして今謝った?」
「え、それは・・・・・・先生が怒ったのかなって思ったから」
「嘘つき~!!直のことなら全部お見通しなんだから」