「全然知らなくて・・・・・・」




「知らなくて当然だよ。バレないように必死で隠してたし。自分の気持ち誤魔化してたし」





昼休みのカフェ。



突然お昼ご飯に誘われて、何だろう?と思っていたけど、まさか告白だったなんて。





「ごめんなさい。私・・・・・・鈍感なのかな。沙織のこと紹介したり無神経なこといっぱいしてしまった」




「いいんだ。ある意味、沙織ちゃんを紹介してもらったおかげで、自分と向き合えた。こうしてお前に気持ちを話したのも、ちゃんと区切りをつけたいと思ったからなんだ。当たり前だけど、俺がいくらお前を想っても、絶対に報われないからさ」




言い終わった後、目を細くして笑った大野さん。





「面接に来た時に、チラっと見かけて実は狙ってた。ははは。でも、入社してからすぐにもうすぐ結婚するって知って・・・・・・撃沈。その時にあきらめたはずだったんだけど、何か気になって。一途っつうか、お前ってまっすぐじゃん?そういう所がほっとけないというか・・・・・・いまどきなかなかいない子だなって思って」





面接に来た時から?



そんな前から・・・・・・私のことを?