誰もいなかったので、コーヒーを入れてソファに腰掛けた。
俺はどうアドバイスしていいのか考えていた。
俺だって・・・・・・間違いを犯した。
生徒だった直に恋をしてしまった。
ドキドキしちゃいけないってわかっているのに、直を見るとドキドキした。
「知ってると思うけど、俺は元生徒と結婚した。だから、俺が何を言っても説得力ないと思うんだけどな」
俺が照れ笑いすると、岡崎先生も同じように笑った。
「そうっすね。でも、新垣先生になら話せるって思ったんです」
相手の女子生徒のことを詳しく聞いた。
岡崎先生が数学を教えている生徒で、成績が悪く、何度か個人的に補習をしたことがあった。
何を言っても反抗ばかりする生徒で、俺も名前を聞いてすぐに顔が浮かんだ生徒。
スカートが短いと、先週喜多先生が生活指導室に呼び出していた。