「まだ続いてるんですね!良かったぁ!!あれ?もしかして・・・・・・結婚したんですか?」
モミジは、とっさに隠そうとした私の左手をじっと見つめた。
「全部、先に言われちゃった。ごめんね。私、なかなか言い出せなくて・・・・・・ 今年の5月に結婚したの」
「そんな顔しないでくださいよ~!!私、心から嬉しいです。新垣先生も好きだったけど、それ以上に直さんのこと好きだから。先生が選んだ人が素敵な人で嬉しい!!おめでとうございます!!」
私なら・・・・・・そんな風に思えるかな。
どうだろう。
そんなに心が広くないよ、私は。
「モミジは・・・・・・?あれから、どう?」
一瞬目を閉じたモミジ。
にっこり笑って、右手を出した。
右手の薬指には指輪が輝いていた。
「ジャーン!!彼氏、できました!!」
「本当に!?良かったね!おめでとう」
ホッとしたのと、素直に嬉しいのとで、体の力が抜けたようだった。