「でも、先生は潔白だからね」




ゆかりは、依子と目を合わせた。




「たっくんは、潔白じゃないの?」




依子の質問に、ゆかりは苦笑いを浮かべた。




依子は、たっくんとゆかりの2度の別れの間のことを全部知っているわけではなかった。





「私と別れている間に、キャバクラ行ったりしてたんだよ。その時に告白してきた女の子とキスしちゃったりもしたし。今は、その女の子のことが心配なんだ。もうたっくんのことなんて忘れていればいいけど。彼女として、なんだか申し訳ないって思っちゃう」




きっと一生忘れることができないと思う。





「学校でも何人かに告白されたらしいんだよね。最近聞いたんだけど。その子達って、たっくんのこと思い出したりするのかな~って思う。直も思うでしょ?」




「うん。こっそり先生の写真とか持ってるのかなとかね。自分もそうだったから、想像すると辛いよね」