トイレの中から直に電話をかけた。



上機嫌な直の声を聞いてホッとする。



これで良かったんだ。


俺は間違っていない。




そう思わせてくれた。







俺は喜多先生と話しながら、なるべく女性に声をかけられないように店を出た。



見送ってくれた女性は、また来てくださいと俺達に手を振った。





「新垣先生、コーヒーでも飲んでから帰らない?」



喜多先生に誘われて、俺もそんな気分だったから、OKした。





「じゃあ、俺達失礼します。今日はあまり話せませんでしたが、また今度・・・・・・」




俺は山畑先生にそう言って、頭を下げた。