玄関の前につくと人、人、人...
人が多いのが嫌いなあたしには地獄ともいえる空間だった。

「...なんでこんなに人がいるの?」

「ちい、何か言った?」

「あ、いや、何でも...」

「ふぅん、まあいいや!早く行こ!」

はるかに手を引かれながら人混みの中に入っていった。

人混みの中は案の定、暑い。

押し倉饅頭みたいな感じだ。

「はるか4組だ!ちいは...7組だね!」

その声を聞いて紙のことを思い出した。

はるかの言った7組を見てみると2番目に"深沢ちはる"と書いてある。

その下を見ると藤原、古屋...

名前順らしい。

はるかの名字は高島だから4組なんだろう。

仮クラスが確認できたあたし達は人混みから逃げ出し体育館に移動した。