「夏休み?寝て、起きて、飯食って、寝る。」


やる気のない言い方。


「それだけ??遊び行ったりは???」


「そりゃ行くけど…。なんなんだよ、お前。」


意味がわからないといった顔をしてる壮陛。

気付いてよ。

わたしも夏休みに会いたいんだって。


「ううん、聞いてみただけ。」


「変な奴。」


そう言うと会話が止まった。

夏休みに会いたいの一言が言えないわたし。

壮陛への愛が足りないからじゃない。

断られるのがこわいの。


「壮陛はいつも何して遊んでるの???」


誰と遊んでるのって本当は聞きたかった。

女の子、いるの?って。


「別に。酒飲んだり、カラオケしたり、そのへん。」


「そうなんだぁ。大人の世界だね…。」

酒って…。

わたしには想像もつかないよ。

また距離を感じてしまった。

そんなわたしに


「はぁ??」


いつも言うその”はぁ??”って言葉に今回は反応が出来なかった。

いつも家で家族で過ごしてるわたしとはすごい違いだったから。