「何?周り何か言ってねぇ??」

涼風くんにも少し聞こえてるらしい。


「あ、うん。あのやっぱ…出れないかも。」


「は?なんで??」


「あ、いや…その。ちょっとお風呂が水漏れ……━━」


何を言えばいいのかわからず変なこと口走ってた。

鈴ちゃんはため息、涼子ちゃんは笑ってた。


「はぁ?何してるわけ??」


「いや、トイレも流れないらしくて…あー違う違う!!」


もう鈴ちゃんまで笑ってた。


「はいはい、もういい。じゃな。」


プツッ。


違うって言ったのに一方的に切られた電話をわたしは見つめてた。


「あぁーー誤解されちゃったよ。会いたくないって思われたのかもー…。」


泣きそうな声で言うと笑いながら2人は


「その理由がまじバカっぽいもん!!」

って涼子ちゃんはまだ笑ってる。


「菜穂、フォローしてあげるから電話かして。」


鈴ちゃん、やっぱ頼りになる!!


「お願いします!!!!」


そう言ってわたしは電話を渡した。

鈴ちゃんはすぐ携帯をいじると耳元にあてた。