「犬みえぇ…。」

ボソッと言う言葉が聞こえた。

「え?」


「だからお前、なんかわかりやすいし犬みてぇだな。」


「い、犬!?好きだからいいけどどんな犬??」


「はぁ?種類までわかるわけねーだろ。犬だ、犬。」


「あるじゃない。白く小さい可愛い犬とか、茶色のモコモコの犬とか♪」

わたしは可愛い犬を言ってもらいたくって必死だった。


「う~ん、あれだ。盲導犬の犬!!ラブラドール。お前そっくり。」


大型犬かよっ!!!!

確かに背は高いししょうがないのかもしれないけど悲しい。

土佐犬とかよりはましかもしれないけど…。


「じゃあ涼風くんは~……、シェパードだね!!」

咄嗟に思いついた。

というか涼風くんのイメージにピッタリ!!

かっこよくて、りりしくって、スラッとしてて、クールそうで。


「シェパードって警察犬?」


「うん♪ピッタリ♪」


「まじうぜぇお前。」


そう言い合うのがすごく楽しかった。

すごく周りの目線が集まってたってのも知らずに。