何も反応できず、ただまだ手にあるコーヒー牛乳をわたしは見つめていた。


ビックリしすぎちゃって…。

そして涼風くんが口をつけたストローを見つめた。

でもわたしは口をつけるのが恥ずかしくて出来ない。

ヘタレなわたしに腹がたつ!!

まだ半分くらい入ってるコーヒー牛乳をその場に放置して螺旋階段を下った。


間接キスじゃなく、いつか本当にキスしてもらえるのを信じながら。


階段を降りるとそこにはまだ涼風くんの姿があった。

まだ行ってなかったの?

そう口にしようとしたとき。


「わるかったな。」


小さくそう言うと窓を開けてサッサと行ってしまった。


まさか…謝るためにわたしを待ってたの?

一言言いたかったの??

不器用な人…。

でも、また更に好きになっちゃったかも。



謝らせるつもりはなかったし、謝るようなことじゃないけど気にかけてくれてたことが嬉しくてたまらなかった。