あの日以来、わたしと涼風くんはちょくちょく話すことができるようになった。

全部わたしが話しかけてるけど…。


廉はと言えば、この前のことに全く触れず、前みたいに押しかけてはわたしと話して帰って行く。

でも不思議と周りの目が全く気にならなくなった。

わたしの悪い噂もほとんど聞かなくなったと情報通の鈴ちゃんが言っていた。

そしてそれは廉がどうやってか手回ししているんだってことも。


ありがたいし、廉はあんなことしたけど悪い人じゃないってわかってるけど…やっぱりわたしは涼風くんのことが諦められない。


今日も涼風くんの隣で1日を過ごす。

でも今日は特に幸運が舞い込んで来る日だってことにまだ気付きもしなかった。