「ほんと外人みてーだな。」


そう言って去って行った。

でも窓じゃなく、螺旋階段のほうに。


窓といえば廉の声はしなくなった。

もう行ったのかな??

そう思ってわたしは窓に向かおうとした。

でも足は勝手に螺旋階段のほうに。

身体は正直に行きたい方に進むみたい。


上にあがると涼風くんがこっちを見て睨んだ。

こっちに来るなって目で言ってるのかな??

でも何も言わずにタバコをつけた。


「涼風くん…」


「お前の名前は??」


わたしの言葉を遮って涼風くんが質問してきてくれた。


「クリスティアーノ菜穂だけど…。」


「ふーん、なげーな。菜穂、これ飲んでいい?そしてさっきは悪かった。」


そのこれというのは廉が買ってきた紙パックのコーヒー牛乳。

それより今…、菜穂って。

しかも…悪かったって。