先生には口止めした。

みんなには直前まで言わないでって。

みんなに知られる=壮陛に知られてしまう。

まだ知られたくなかった。


最後に来るのは10月25日。

用意とかも考えてこの日を最後にした。


普通通りに学校に通い、バイトをしてるといつのまにか月日は流れる。

落ち葉が落ちるのよりも早く感じた。


だんだん寒くなると同時にわたしはいなくなるんだ、この学校から、この人たちの前から。

寂しくなる感情のほうが楽しみというよりもあった。

でも自分のためだって言い聞かせた。

大きくなって帰ってくるんだって。



でもこのときまでは少しだけ、アメリカへの期待があったんだ。


このときまでは…。