部屋に戻って一応壮陛にメールを打っておいた。

事後報告だけど、いいよね??


《明日から家の近くのナイトカフェでバイトすることになったよ。》


時間は8時過ぎ。

まだバイト中らしく返事はなかった。


そして10時過ぎ、お風呂からあがったころに電話が来た。

もちろん壮陛から。


「まず言えって言ったよな?」

その口調は低く、怒ってるような感じだった。

わたしだって怒ってるのにその対応にムカついてきた。

言われっぱなしなんて嫌だ。


「言おうと思ったけど壮陛帰っちゃったじゃん。」

ミス北洋とね。

でもそれをいうとヤキモチとバレるからやめた。


「放課後じゃなくてもいっぱい時間あっただろ!?なんで朝とか休み時間いわねーんだよ。屋上もこねーし。なぁ、何怒ってるわけ?めんどくせーんだけど、そういうの。」


カチンときた。

怒ってる理由もわからないうえ、めんどくさい…。


「めんどくさいなら考えなきゃいいじゃん。別に怒ってないし!!じゃあわたしもう寝る!!」


すごい早口で言ったのがわかった。


「あっそ。じゃ、また。」


その後、プチッという不快な音がしてそしてまた不快なプープーという冷たい機械音が響いた。

耳の中に。


「もうっ!!!!」


一人しかいない部屋で叫んでフカフカの夏布団に携帯を投げつけた。

ポスッと音と同時に涙が溢れた。


うまくいかない、うまくいえない自分がもどかしくて。