「しかしあいつがこんなにまた人好きになるなんてな~。」


……また??

今の言葉ってすごい不思議なことがつまりまくってたよね??


「また??」


そう聞くとフジくんは驚いたようにわたしを見て言った。


「…もしかして…昔の話何もしてない??」


聞いたよ、でも教えてくれなかった。


「1人付き合ってた人がいたって…。」


そう言うと困ったなぁって顔をフジくんは見せた。

目線を思いっきりはずして何か考えてる。



「ま、いろいろと…ね。」


そう言ってこの話を終わらせようとしてた。

聞きたい、知りたい。

どんな恋してたのか…。

壮陛の方を見たらまだ並んでる。

まだ聞ける。



「どんな人だったの?元カノ。」


そう聞くと言いにくそうな顔をしながら


「俺から聞いたこと言わないでね?元カノは美人でスタイルがよくて気の強いいい子だった。壮陛とは中1から付き合ってたんだ。」


黙って聞いてた。

美人でスタイルがよく気の強い、いい子。

完璧じゃん…。

ショックで…。



「でも、裏切ったんだ。壮陛を。昔はあいつ、うるさくて騒ぐような奴だった。でもあれからあいつ、あんまり喋らなくなって口も悪くなってさ。」


裏切られた??

その内容が気になるのに…。