そこには、私の好きな人の名前が書いてあった。


しかし、それだけではなかった。


彼に抱きつかれて、耳元で「大好きだよ」とささやかれたという、いわゆるのろけが、いかにも女の子らしい字体で、かわいらしく書かれていたのだ。


それを書いたのは同じバレー部の後輩で、それは授業中に何人かの女子の間で回された手紙のようっだった。


私はそれを読んで、頭が思考が停止した。


隣にいた1人の女の子は事情を知っていて、私をなぐさめようとしてくれた。


しかし弱みを人にさらしたくない私は、笑顔で平気な様を装った。


それに必死で、言葉を話すなんてことはできなかった。


私は家に帰ってから、とにかく泣き続けた。



この恋も、あきらめなきゃ



私は泣きながらそう思った。


それは金曜日の出来事だった。