『あいしてる』

「りょううう!!!」


線路に飛び込もうとする麻衣の体を、先ほどの子犬の親犬が引っ張る。
麻衣の頬は涙でいっぱいだった。



ゴーゴーゴーゴー!!!!


………………………!!!



そして、快速の死界行きの電車は俺ごと通過した。
麻衣はいつの間にか姿を消していた。


午前四時四十四分の出来事だった。