突然、仕事後 会う事になり、
おしゃれだって してこなかった私だ。
こんな事なら、もう少しちゃんとした服を着て来るんだった。

と 後悔しながら トイレで 鏡チェックをした私は、
自分でも 驚く程
キレイだった。

鏡の中の、
妙に艶っぽい自分を見て、

…なぜ?

と 問いかける。



答えは ふたつ…。



恋を してるから…。

自分から湧き出てしまうキラキラとした輝き。



それと、佐々木さんの気持ちを知って、

女性として 見られている、喜びという名の自信を得た。



そう。

鏡に うつる自分を見た時から、

私は 自信に 満ちたんだ。


だからもう ひるまない。


逃げない。


『好きになったとこで、佐々木さんには相手にされないだろう。』
という、ひとつの不安は 解決したんだ。


あとは もう ひとつの不安だけだ。


でも なかなか、手強い 不安だ。

大きな 不安だ。



それは、


あたし達の 進もうとしてる道は、

不倫だって事…。