半月後。
明日は いよいよ ミスチルライブ！

思ったとうり、チケットは 会社で 受け取り、アドレスを交換する必要は なかったみたいだ。
頭におかれた大きな手のせいで、
一瞬 よぎった 華やいだ気持ちだったが。
そんなの どこかへ飛んでいってしまった。

でも ラッキー！
「チケット代は いらないよ。」だって！！

そうだよね。
いい給料もらってる社員さんだものネ。
バイトの人から もらえる訳ないよね！

なんて 都合よく受け止めて、チケットを受け取るやいなや、またまた佐々木さんは 遠い存在の人になった。


ライブ当日は寒かった。
子供を産んでから 初めてのライブだ。
久しぶりのライブに 緊張して、かなり 早く 着いてしまった。

なんだかやたらと、恋人達が目につく。
ミスチルのファンって、女ばっかじゃないの！？

吐く息が白い。

ペイジェントのブルーの光が 切ない。

街が キレイすぎて。
吐く息が 白すぎて。

なんだか 若い頃を 思い出してしまった。

なに センチメンタルになってんだろ。
そういえば、子供と離れて夕方の街を歩くのなんて 久しぶりだものなぁ…。

なんか 自分の速度で呼吸してるって感じ。

気持ちいい…。