あぁ、と、おぅ、の中間ぐらいの曖昧な返事をして、そのまま校門まで何も言わずに歩いた。

「で。どーするよ。
俺優しいから、3択にしてやる。
1、トモキ様に悩みを聞いて頂く。
2、優しいトモキ様に惚れてしまう前に何も言わずこのまま帰る。
3、トモキ様にジュースを奢る。」

大真面目な顔で言った俺に、美樹の蹴りが飛ぶ。

「ばーか。
4の、美樹様にあほトモキがジュースを奢る、でしょ。」

「は?何でだよ。あー、泣き顔写メっとくんだった。」

「泣いてねーから。
ってかトモキと話してるとアホが移るし。
もう帰るわ。じゃぁね〜。」

美樹は俺の手からカバンをもぎ取って、ひらひらと手を振って歩き出した。
強がりな後ろ姿を見て、勝手に口が動いていた。

「強がりきれなくなったら話聞くからいつでも言えよー。」

「別に平気だしー。」

なんとなく震えた返事だった。