「で、4人って?」

疑問を口にすると、凜子は怒ったような顔をした。

「えーっ。大体分かんでしょ。」

怒った顔も可愛いんだよな、なんて思いつつ、頭を巡らせる。
俺と凜子、あとは多分俺の唯一の親友である、矢内保だろう。
俺は実は、凜子には伝えてこそいないものの、俺以外の男と凜子が話すことすら嫌だと思ってしまうほど嫉妬深い。
でも保だけは例外だ。
保は凜子のお気に入りでもある。
2年の時なんかはよく3人で遊んでいた。

でも、あと1人って誰だ…?
凜子は顔も整っているし、そのうえ性格もいい(これはのろけじゃない、ちゃんと冷静に判断してる)。
なのに何故か、俺の知る限り、俺にとっての保みたいな特別に親しい存在はいない。
だから、あと1人が誰なのか見当もつかない。

「もー…。たまきちゃんだよぉ!」

痺れを切らした凜子が正解を教えてくれた。