「俺が学生の間は好きにさせてやるって話だったんだが…少し事情が変わってしまって。明日、その相手に会わなくちゃいけない」

「おぉ…なんかお見合いって感じ?」

「そんなもんだな。とにかく、その話をなかったことにするには、俺に彼女が必要なんだよ」


なるほど。だから、お姉さんに私と付き合うとかって言ったわけだ。


ふむ、と納得していると、

「というわけで、俺を助けると思って!」

ぽん、と肩に手を置いてにっこりと笑ってくるアヤに、私は目を大きく見開いた。

「へ?な、私は関係な」

「俺を助けろ。それに、もうすでにレイアからお前のことは伝わってるころだろうしな」

「えぇ!?そんなのい…」

「嫌なわけないよな?」

有無を言わせず、引き受けろと笑顔で訴えてくるアヤ。

「は…はい…」


私は、断ることができなかった。