交互に2人が早口でわけのわからない言葉を並べ立てていく。


怖い、カモ。


じりじりとにじり寄ってくる男達。私はそれに合わせてじりじりと後ずさる。
彼に出会えたことは奇跡だと思えたが、この人達に再会したのは、正直アンラッキーとしか思えなかった。

そして、空港では彼に助けてもらえたが、そんなラッキーがそうそう続くとも思えず、私はどうしたらいいのかを回転の鈍りつつある脳みそを必死で叩き起こして考える。


どうしよう。

どうしよう。

どうしよう…!!



真っ白になる頭の中。


もぉ…なるようになれ!


覚悟を決めて、私は大声で「あ!」と男達の後ろを指差して叫んだ。