「全部お前のせいなんだよ!」

翔はそのまま達也の胸ぐらを掴み、怒りをぶちまけた。

「お前のせいで俺がこんな惨めな目にあってんだよ!」

――ガンッ!

再び拳を振り下ろす。

「何とか言えやコラァ!」

――ガンッ!



「……痛っつ」

達也は口元を拭い、翔の顔を見上げた。

口内に錆っぽい血の味が滲む。