担任の先生による校内の案内やらクラス運営の話し合いやらが瞬く間に終了し、気が付けばあっという間に帰りのＨＲに。
ついにやって来てしまいました…。この時が。
諒ちゃんに見つかる前に帰りたいところですが、残念ながら苗字的に諒ちゃんの席は出入口前。えぇまさに出入口の番人でございます。
運動オンチの私が、ケルベロスの如く強くそしてその余裕を表すように腕を組みながらどっかり自分の席に座っている諒ちゃんに勝てる訳がありません。
諒ちゃんの顔ときたら…ニコニコじゃなくてニタニタですよ。
もうここまで来たらダメですね。大人しく茶道部へ連行されるのみです。あ、一瞬でも私の脳内に「賄賂で事を解決出来ないか」と浮かんでしまった事は内緒ですよ。
心なしか諒ちゃんの爽やかスマイルが邪悪な笑みに見えてしまいます。
