玲王side

姫美が、帰ってくるらしい。
兄貴が言ってた。

そういえば、転校生が来るって噂があったような。

どの組だろ・・・?
うちの組だといいなぁ・・・。

そんな事考えてたら。

「れーいぃぃ!?遅刻するわよぉぉーーー!!」

かぁさんの馬鹿でかい声が聞こえてきた。
おっと、もうこんな時間か。

「れいぃぃ!!麻幸ちゃんきちゃったわよぉぉ!!」

げっ。麻幸早ッッ!!

「もう行くから!!」

急いで階段を下りる。

「おはよう、玲。」

「おス。麻幸はえぇぇなッッ。」

「あんたがおそいんでしょぉ!ほら、遅刻するわよぉ!」

「いってきまぁす!」


家を出て。

「麻幸ぃ。なんか姫美が帰ってくるらしいぞ。」
「えぇ?そうなの??楽しみだねっっ!!」

そうこういってるうちに学校。

「あ!!おはよぉ、れい♪」
げ。服部だ。
「・・・おス。」
「元気ないなぁ。れいってば。」

はっきりいって、俺はコイツ―服部 アヤメ―が苦手だ。
すぐベタベタするし、俺のこと勝手に『れい』とか呼ぶし。

「あそぉだぁ!なんかねぇ?ウチのクラスに転校生が来るらしいよ♪♪
女のコかなぁ?男のコかなぁ?」
「ッえマジで!!?」
「ふぇ?れい、どぉしたの??」
「んッ、なんもない・・・。」

ガラッ

「お前ら席付けー」
「せんせー!!転校生来るんだろぉ!!」
「お前ら情報はぇぇなぁ!そーだぞう。」
「男?女?」
「それはお楽しみだぁ。じゃあ、みんな知ってるみたいだし、
入って。」
「はい。」

そのとき、時が止まった気がした―――