「誰が一番早く、菜緒を振り向かせれるか勝負しないか?」

「は?」

俊はいきなりいわれたのでびっくりしていた。

「菜緒のこと好きなんだろ?」

「べつに・・・好きじゃねーよ」

「嘘つくなよ。菜緒ばっかり見てたくせに」

確かに俊は友達と遊んでいる菜緒を見ていた。

「俺も菜緒が好きだ。だから、誰が1番早く振り向かせれるか勝負だ」

「受けて立とうじゃねーか」

そして俊と純にライバル心が芽生えた。

しかし俊は菜緒を見かけるものも声をかけれなかった。

なぜなら、菜緒と純が楽しそうに話していたから。

でも俊は、諦めなかった。

諦めることができなかった。

今諦めたら、菜緒を純に取られそうで怖かった。

でも俊のことを菜緒は知らない。