『ここです。』



と、立ち止まるとそこは



サーフショップだった。



『ぼくの家です。』



と少年は説明した。



お父さんも一緒なら



大丈夫かな。



と変な理由をつけ、



泊まらせてもらうことにした。



「家に帰りたくなくて…一晩だけ


泊めてください。」



日焼けした彼の父親は



白い歯を見せてほほえんだ。



「雑魚寝だけどね。」



そう言いながら少年は二階へ上がった。



導かれるまま二階の部屋へ入った。


部屋に足を踏み入れた途端



私は、驚きのあまり



言葉を失った。




部屋一面に飾られた



サーフィンの写真。



まぎれもなくそれは



君だった。