『遥華ぁ起きろ~!!』
「ん~。。。もぉちょっとだけぇ。。。」
『もう8時だぞ。』
「はぁ!?!?!?!?」
あたしのお兄ちゃん
葵 蓮哉
-aoi renya-
に起こされて、あたしは飛び上がる。
「もう8時!?」
『おぉ。』
「涼は??先行っちゃった???」
『涼なら7時から外で待ってるゾ~♪♪』
涼…ずっと待っててくれたんだ。
外寒いのに。。。
『「中で待ってれば?」って言ったんだけどなぁ「ここで待ち合わせですから」って断ったんだよ。』
お兄ちゃんのその言葉を聞いて、あたしは感動した。
そして、急いで準備をして家を出た。
『おっせぇよ。カメさん♪』
「カメじゃないしぃ!!!」
あたしは舌を出した。
気づいた人もいるかもしれませんが、あたしは涼のことが好きなのです♪♪♪
まぁあたしの小1からの片思いなんだけどね。。。
あたしと涼は【幼馴染】で、涼にもただの幼馴染としか見られてない。
あたしは高1の今でも昔と全然変わらないけど、涼は身長も伸びてどんどんかっこよくなっていく。
そして、当然のように【涼ファン】も増えていく。。。
だんだん涼から離れていくけど、昔から変わらないこともある。
それは、こうして毎朝一緒に学校へ行くこと。
これだけは、小学校の頃から変わらない。
毎朝、涼があたしを迎えに来てくれる。
どれだけ寝坊しても、いつも外で待っててくれる。
そんな、優しい涼が大好きなんだ。。。
そして涼の自転車の後ろも、変わらない。
昔からずっと、涼の自転車の後ろはあたしの【特等席】なの。