次の日、少女は村にある小さな教会で歌を歌いました。

まるで、みんなに語りかけるかのような
優しい優しい歌声で。


村人はその歌声で癒やされ、またその歌詞に涙しました。

少女は明くる日も明くる日も歌い続けました。

いつしか少女の歌声は村の名物になっていました。

小さな子供達は、少女が歌うと一緒になって歌いました。


そしていつしか年が過ぎ
少女も年をとり、老婆になりました。

しかし、老婆は死ぬ間際まで歌い続けました。


そして、みんなに看取られてその一生を閉じました。


次の日から村は、少しだけ寂しくなりました。