私の恋物語は間違いなくココからスタートしたんだった。


「ヒゥ~。ゆなも好きな人おったか~」

二人が声を合わせて言った。

「うん・・・。」 

私はこれしか言えなかった。
好きな人がいなければ、私は仲間はずれにされてしまう。


二人の話についていけない。



こんなバカな考えをした小学生だったから。

二人は私が本当にユウ先輩の事が好きだと思い込んでしまった。


マユ姉が、

「これで3人みんな好きな人おるな~。何かあったら絶対他の2人に伝えること!約束な!」

「うん!!!」

私も作り笑いをしてハルに負けず元気良く答えた。

「んじゃまた明日~。バイバイ。」


私の心には恋心なんて少しもなかった。ただ親友達と楽しく話をしたい気持ちでいっぱいだった。ただそれだけ・・・。だったはず。


始まってしまった。始まった。止まっていた時計が動きだすと同時に始まった。










私の恋が・・・。