なぜか野上くんもいるし...



「いやぁ~久しぶりだなぁ」


澪は里帰りした自分の家のように
どこかしらべたべた触っている。



ここはあたしんちなんだけど。



「相変わらずきれいで広いこと。」


まぁそれはお父さん

銀行会社の部長さんだし...。


ママは大手化粧品会社の専務だし...。



「それより、いきなりどうしたの?」



さっきから一言もしゃべらない
野上くんにも尋ねてみた。



「いや。特に理由はないんだけどさぁ...。」


「なんだよ。」


澪と野上くんは
テレビのよく見えるソファの上に


なにげ普通に座っている。




だからここはあたしんちだって。