「だって、野上くんが出した条件と、これじゃあまるで同じじゃん。」
「今頃?」
野上くんは呆れた顔でそういった。
「でも、あたしこれじゃあ...。またあの姿を野上くんに見せることになる。」
「いいじゃん。」
「野上くんは面白がってるだけでしょうが。」
「そりゃそうだけど。」
この人、意外にドエスさんか...?
「奢ってやるんだし、賭けの対象にはなってるはずだけど。それに、お前が眠ったら誰が家まで運ぶんだよ。」
それもそうか...。
いやいや、騙されるな明花。
あんな恥ずかしい姿、
また野上くんに見られたら...
「ドン引きするくせに!!」
「しねーよ。」
「え…?」
いまの回答...
ちょっと、いやすごいビックリなんだけど...
「いーから早く食えっ。」
あたしは少しの恥ずかしさと
嬉しさで、スプーンごと頬張った。