どうしよー…。



ほんとのことなんて...
言えるわけがない。


ましてや


野上くんの前でなんて...。





「早く応えねーとあげねーぞ。」



そういった野上くんは
あたしの誘惑をそそるように


目の前でチラチラと
リンゴをちらつかせた。



「あたしには他に、好きな人がいるの!!」



「え?」




あー…。しまったぁ。


リンゴの効果で
あたしは思いっきり大声を出してしまった。




野上くんはぽかんとしてるし...。





もー、あたしのバカ…。