――トントン 「ひゃっ!」 そしたら、突然肩を叩かれたからびっくりして体が硬直する。 ここ、滅多に人来ないのに。 よりによって、みっともない姿なのに! 落ち着くんだ、まずそーっとそーっと確認… 「…あな、た…」 「ごめんね、歌が聞こえたから。」 両手を合わせて謝ってくる彼。 (うそ、でしょ…) 予想もしなかった相手にあんぐりと口を開けていたと思う。