『とにかく、笑顔で。』



そう幸太郎くんに背中を押されて始まったオーデション。




一次審査は書類で通ったらしく、今から二次の面接。



いつのまに書類出したのよ…


そう問いただしたんだけど、終始知らん顔された。






「うーん…」



笑顔…自然にできるといいけどなぁ





「12番の方ー」



「は、はいっ!」




人を三回書いて飲んで。




――ガチャ



「失礼します!」




運命の扉を開いた。