断ろう。


ごめんね？はる君、今日だけは………


「俺、かすみに言いたいことあるんだよね」


あたしが言う前に、はる君が、肌が触れるか触れないかのギリギリの所まで顔を近づけ、ささやいた。


なんだろう？これも颯太の話題かな。


「…颯太のこと？」


「ちがう。…もっと大事なこと」


もっと、大事？


「それって、今日じゃないとだめ？」


「……そんなこともないけど」


なら…


「…ごめん、今日は帰る」


「どうしたんだよ」


今、きっとなにをきいても、耳に入らないと思う。


「……本当にごめんね」