「お母さん。
ごめんね。今までずっと……。」


今日の主役のはずの紫音が泣きながら言う。


「母さん。紫音。
ごめんな。」


「ううん。
言わなかった母さんが悪いんだから。ね?」


「もう、行こう?
卒業式、始まっちゃうよ?!」


紫音が言った言葉でふと時計を見る。


「うっわ!!やっべ。紫音、高校行くぞ。」


オレは、紫音の手を引いて高校へ急ぐ。