「いらっしゃい。お嬢さん。」ニコニコしたお爺さんが出てきた。 
「あっ、ここ……もう…決まってるのでしょうか?」

「後継ぎがいないし、もうこの年だからね。万引きも多い。もう、無理じゃろ。」

「そんな……わからないですよ!私、何だったらこの本屋でバイトします!」

「お嬢さん、ろくな給料出ないしやめなさい。でもどうしてそこまで?」

「私、この本屋が凄い好きなんです!」

「知っとるよ。お嬢さん毎日、この本屋に寄ってくれるもんね。欲しい本があったら、持っていくと良いよ。」

「ありが……と…う……ござい"ま"す!」
私はべそをかきながら言った。