「無理だよ」


「え?」


「アンタに、俺を救うなんてこと出来ないんだよ。

無理無理」





「どうしてですか?」


セイラはキョトンとした顔で俺を見た。

一点の曇りもない、綺麗なグレーの瞳で。


「っ…」


そして、俺は見てしまった。


その中に映る自分を。



醜く汚い、自分を。