神様が話し終えると、セイラは口を開いた。


「じゃあ…私が選ばれたのは間違いとか気まぐれじゃなくて、本当に意味があったんですね……」


『あぁ…そうだ。


セイラ、お前はもう立派な天使だと思うよ。

望くんに…聴いてみたらどうだろう?』


神様が促すと、セイラは伏せ目がちに俺を見た。


「望くん…」


「セイラ、お前あの時自分で、ちゃんと意味があるって言ったじゃねーかよ。


俺はそれを信じたのに、自分では信じてなかったわけ?」


「やっ…違います。


でも…


確かに自信は持てませんでした……」


セイラはそう言うと、顔を伏せた。


「だったら…俺が自信をつけさせてやるよ。


セイラ…


お前だから、俺は変われたんだ。

お前だから、自分の間違いに気づけた。


お前だから、成長することが出来たんだよ、セイラ。



ありがとう…」


俺が笑うと、セイラは泣き出した。


「うぅ…

こちらこそ…ですぅ。


望くん
ありがとおございます」