「望くん、そのままでいて下さい」



セイラは、俺の手の上に自分の手をのせた。


冷たいけど、何故か温かい手だった。



「ねぇ、望くん?


実は私、あなたに偉そうなこと言える立場じゃないかもしれないんです。



だから、
そのまま見てください。


私の記憶を」