「ヒッ…」


真の喉から短い悲鳴か洩れた。

ニィーと口角が自然に上がる。


真の後ろの“その他大勢”は、俺が一歩踏み出す度に後ずさる。



「っ―――」


だが、真は目を見開き、口を開けたまま
動かない。



否、動けない。



どんどん、真とその他の距離が開いていく。