「おいっ望!」


声がしたほうを向くと、まだ微かに恐怖を浮かべながら、怪訝そうに俺を見ている群れがあった。


その中で若干一人、前に出ている奴がいた。



真…は先頭に出て声を上げたみたいだ。




そこで強がって何になるんだよ。


怖いなら、怖いって言えよ。

気味悪いなら、そう言って離れろよ。


どうせ獣なみの知能しかないんだから、本能に従えよ。



お前なんかの、そんなちっぽけなプライドなんかどーでもいいんだ。


そんなプライド、守って何になるんだよ。