「お、勇者様が来たぞー!!」


「うわっホントだ。やっときたか。
もう来ないかと思ったぜっ」



「わー望くん、凄い人気なのですね」


「あぁそうだな。


ある意味ね」


俺が教室に入るなり

筆頭の馬鹿は必要以上に騒いで俺に近づいてくる。


あとの奴らは


巻き込まれたくなくて必死に目を逸らすか


手を出す勇気もないくせに、自分は安全圏内だと安心して、
興味津々に見ている。


「フッ…」


楽しそうで何よりだよ。

こいつらの顔が苦痛に歪むのがはやく見たい。