「…………!」


ゴクリと唾を飲みこんで前の人を見つめる。


私の前に居たのは、舞続ける雪よりも綺麗で儚い男の子だった。


ドクッ


「………あっ……」


彼の漆黒の瞳が私に向けられた。

「……………何…」


その瞳に吸い込まれそうになっていると彼が口を開いた。


「…………あっ……えっと…別に…」


ドクッ ドクッ


と、胸が高鳴っているのが分かる。