戸惑うあたしに満面の笑顔の岡田くん。
どう答えていいのか困っていると、千夏が助け船を出してくれた。


「それ、フルネームで占うのよ」
「あー……俺、岡田遥斗。ハルでいいよ」


岡田遥斗、あたしは初めてちゃんと彼の名前を知った。

遥斗だから、ハルなんだ。
家に帰ったらハルって呼ぶ練習しよう。




――相性占い、結果は66パーセント。

半分よりは上。だけど特別良い訳でもない。
それなのに岡田くん……いや、ハルは笑って言った。

「俺のテストの点よりいいじゃん」って。


「付き合ったら案外上手くいくかもね」
「ち、千夏!」


千夏はペろっと舌を出して笑った。
こんなのただの冗談だって、そう聞き流してくれれば良かったのに。

あなたの言葉は、いつだってあたしの胸をドキドキさせてしまう――。



「……かもな。付き合ってみる?」