「あ、これ良さげじゃない?」
本を捲る手が止まり、千夏が指差したのは名前を数字に変えて占うもの。
自分の名前と相手の名前をあ段は1、い段は2、う段は3……で表してその数字を足していく。
数字は全部十の段切り捨てで、最後の二桁が二人の相性かあ。
「やってみようよ!」
「あたし相手がいないもん」
「理玖くんでいいじゃん」
千夏は、持参したノートに早速数字を書き始めた。
あたしも千夏から一枚紙をもらい、とりあえず理玖との相性を占ってみる。
倉原果歩は「311115」、山野理玖は「11523」。
隣り合わせの数字を足していき、最後に出た数字は、51。
うーん、まあまあなのかな。
「どうだった? 千夏」
「果歩……」
「な、何?」