「じゃあ、補習頑張って!」
「嫌だけど、こーなったらやってやるっ」
「その意気その意気! また明日ね」


見事半分以上の点数だった千夏と別れ、とぼとぼ補習の教室に向かう。
補習は学年合同でするらしく、今日は三組の教室であるらしい。あたしのクラス、一組の隣の隣。
三組に行く途中、廊下の窓からグラウンドを見た。

いつも部活で賑わうグラウンドは、今はまだ準備をしている時間のようだ。野球部、テニス部、陸上部、ラグビー部……っとあれ? 理玖がいるはずのサッカー部の姿が見当たらない。
今日は休みなのかな? あたしは、窓から身を乗り出すようにグラウンドを見渡した。

その時、ふいに後ろから頭をぽんっと叩かれ、反射的に振り返る。